当院では常勤の言語聴覚士による言語聴覚療法を実施しております。(予約制)
- ことばの遅れがあるお子さんへの指導
- 発音に誤りがあるお子さんへの指導
- 小児難聴外来 人工内耳外来
- 補聴器外来(補聴器の相談・試聴・装用指導・購入後の聴力・補聴器の経過観察)
- 吃音訓練
ことばの遅れ
- ことばが理解できていない
- いくつか分かっていそうな単語はあるがことばがでない
- 文でお話できない
- 園や学校のお友達と比べるとことばがゆっくり 等 程度は様々です。
まずは聴力検査を実施し、ことばの発達に影響を及ぼす難聴がないか調べます。その後、ことばの発達を検査します。場合によっては全体的な発達の評価も行います。
評価後に当院での言語指導適応と判断された場合は月に1~2回受診していただきながら、お子さんのことばの発達を促すかかわりや学習を実施し、ご自宅で取り組めそうな宿題(やりとりや遊び、時にはプリント等)をご提案させていただきます。
発音の誤り(構音障害)
- 特定の音が別の音に置き換わっている(例:お魚→おかかな おたたな おはかな等)
- き、し、ち、にといったイ列の音がおかしい
- 全体的に発音が分かりづらい
- 鼻から音が抜けている
- 口蓋裂の術後で発音が心配
まずは聴力検査を行い、難聴がないか調べます。その後発音の評価を行い、どの音をどのように言い誤っているか、いつも言い誤っているのか、正しく言えることもあるのか等を調べていきます。発音の誤りは言語発達年齢にも影響されるため、ことばの評価も行い発音指導の適応があるかどうかも検討します。
場合によっては検査後に発音指導開始せず経過観察とし、半年後や1年後に再評価とすることもあります。
きこえ(聴覚障害)
小児難聴外来
- 1歳6カ月健診、3歳児健診で聴力検査をすすめられた
- きき返すことが多い
- テレビを見るとき距離が近い
- 呼んでも気が付かないことがある
- ことばが遅い 等
気になることがあればご相談にいらして下さい。診察と聴力検査を受けてみましょう。
もし難聴がみつかったら…
難聴の程度に応じて補聴器や人工内耳を装用し、療育を始めます。
難聴の程度(軽度・中等度・高度・重度)に関わらず、継続した支援を行います。
当院ではことばの発達の評価・ことばの学習の積み重ね、自身の難聴理解学習、他施設との情報共有、補聴器の調整、人工内耳の調整等を行っていきます。
補聴器外来
- きき返すことが増えた
- 通院の時に名前を呼ばれて気が付きにくい、医師の話が聞こえにくい
- 複数人の会話で聞き取れないことが増えてきた。
- テレビの音量が大きいと家族に言われた
- 補聴器を試してみたい
まずは聴力検査を行い、難聴があるのか、日常生活で困り感が出ているのか、医師が相談をお受けします。
補聴器試聴のご希望があれば、補聴器外来の予約をお取りします。
補聴器試聴のご希望が無い場合でも、聴力の変化を確認するために定期的な聴力検査をおすすめします。
- 当院の補聴器外来は毎週火曜日、第1・第2水曜日です
- 補聴器店の認定補聴器技能者と言語聴覚士が一緒に実施しています。
- 3か月程度補聴器を実際の生活で試しながら定期的に(2週間~1か月に1度)受診いただき、補聴器の調整、装用指導を行います。
- 眼鏡とは違い調整に時間がかかります。目標とする大きさの音を補聴器から出すために試聴期間の受診の度に段階的に音を大きくしていきます。
- 補聴器本体の価格は1台13万~20万円程度のものをお買い上げされる方が多いです。より安価なものも高価なものもございますので予算についてもご相談ください。
- 聴力の程度により、身体障がい者手帳(聴覚)の交付が受けられる方もいます。手帳の対象になる方には診断書を作成します。身体障がい者手帳(聴覚)をお持ちですと、対象の補聴器を本体価格の1割程度の自己負担で購入できる場合があります。
- 補聴器の効果にご満足いただけましたら補聴器店よりご購入いただきます。もちろんご満足いただけない場合はご返却いただき補聴器外来終了も可能です。
- 補聴器購入後も3か月~半年に1回程度、定期的な受診をお勧めしております。
吃 音
吃音に対する訓練には「直接法」と「間接法」があります。直接法は声を出して発話訓練を行い、なおかつ意図的なコントロールを用いて流暢に話すことを目標とする訓練法です。それに対して間接法は、声を出す練習や意図的コントロールをせずに、正常な発話を行なうことを目標とする訓練法です。当院では間接法の中でもRASS(Retrospective Approach to Spontaneous Speech)の考え方に基づき訓練(環境調整法、メンタルリハーサル法)を行っております。
○幼児期~学童低学年
環境調整を行い吃音の改善を図ります。
○学童中学年以降~成人
メンタルリハーサル法を行い、自然な発話の拡大を目指していきます。
言語・聴覚療育室の設備
言語治療室は、集団療法も行うことのできるプレイルームも含め3部屋準備しております。
補聴器の相談・フィッティングや人工内耳の調整も可能です。
遊戯聴力検査やABRなども準備し、乳幼児からの聴力・発達評価、補聴、言語訓練を難聴児・者のライフステージに合わせ、継続し行って参ります。
言語聴覚療法・補聴器外来については予約制です。
- エレベーター
言語・聴覚療育室は2階建てです。2階に言語治療室がありますので目や足の不自由な方はエレベーターでそのまま2階に上がれるようにしました。 - 聴力検査室
本院よりもさらに大きな聴力検査室を準備しております。遊戯聴力検査から語音聴取検査・ABRまで、各種聴力検査を施行できるようにしてあります。 - 言語治療室
3部屋準備してあります。楽しく快適に治療を受けていただけるよう準備してあります。また、遊びながらの療育も可能なように10畳ほどの大きな治療室も準備しました。
- 言語治療室1
- 言語治療室2
- 言語治療室3
- 聴力検査室
- エレベーター